日本の住宅において昔から長年親しまれてきた雨戸と、現代の住宅で普及が進むシャッターは、どちらも住宅の防犯性や断熱性を高める重要な役割を果たしています。
しかし、それぞれに異なる特徴とメリットがあります。
雨戸とシャッターは何が違うの?と疑問に思う方も少なくないでしょう。
本記事では、雨戸とシャッターの違いを詳しく解説し、それぞれの特徴やメリットについて説明します。
雨戸の特徴
雨戸は、日本の伝統的な住宅に古くから取り付けられてきた木製の戸のことです。
現在でも多くの日本家屋で見ることができ、特に一戸建て住宅において建物内部への雨風の浸入を防ぎ、日光を遮るという重要な役割があります。
また、防犯や目隠しとしての役割も果たしています。
窓の外側に取り付けられている雨戸の構造は比較的シンプルで、木製の板を戸袋に収納し、必要に応じて引き出して使う仕組みになっています。
手動による開閉が基本となり、戸車と呼ばれる滑車を使って左右にスライドさせます。
素材には木製やアルミ製、ステンレス製などがありますが、昔ながらの住宅には木製の雨戸が多いです。
自然な風合いと温かみがあり、落ち着いた雰囲気で和風の住宅によく合います。
木材の持つ調湿性能によって、湿度の高い日本の夏でも快適な室内環境を維持することができます。
他の素材にもそれぞれ特徴やメリットがあるので、住んでいる場所の気候や目的に合ったものを選択することが大切です。
シャッターの特徴
シャッターは、アルミニウムやスチールなどの金属製の薄い板を組み合わせた建材のことで、窓に取り付けて開閉します。
日本では1960年代頃から普及が始まり、現在では新築住宅の多くに設置されています。
とくにマンションやアパートなどの集合住宅では、雨戸に変わるものとしてほぼ必須の設備となっています。
シャッターには台風や強風などから窓ガラスを守る役割や、遮光や防音、防犯などの役割があります。
完全にシャッターを閉じた状態では外部からの侵入が困難で、高い防犯効果を発揮します。
また、断熱性能も優れており、夏の強い日差しや冬の冷気を効果的に遮断できます。
シャッターの構造は複数の薄い金属板(スラット)を連結し、上下に巻き取る仕組みです。
開閉方法は手動と電動の両方があり、電動タイプでは室内からスイッチ一つで操作することが可能です。
素材はスチールやアルミニウム、ステンレスなどがあり、目的や環境に合わせて適切な素材を選ぶことが重要になってきます。
雨戸のメリット
雨戸は住宅の外観に落ち着いた印象を与え、和風建築との調和を図ることができます。
そんな雨戸には以下のようなメリットがあります。
防犯性が高い
雨戸があると、木製の板が障壁となって窓ガラスを直接割ることが難しくなり、侵入が困難になります。
とくに夜間や長期不在時の防犯対策として有効で、古い住宅街では雨戸の存在が地域の防犯意識を高める効果もあります。
台風から窓ガラスを守る
台風などの自然災害時には、飛散物から窓ガラスを守る重要な役割を果たします。
強風で飛来物が窓ガラスに当たるのを防ぎ、窓の破損リスクを大幅に軽減できます。
台風の多い地域では特に重要な役割を果たします。
遮光・遮熱効果がある
雨戸を閉めることで日差しを遮り、室内への熱を防いで温度上昇を抑えることができます。
また、遮熱効果によって夏場の強い日差しや熱を遮断して、冷房効率を向上させることができます。
シャッターのメリット
シャッターはカラーバリエーションが豊富で、建物の外観に合わせることができて美観を損ないません。
そんなシャッターには以下のようなメリットがあります。
優れた利便性
シャッターの最も大きなメリットは、その優れた機能性と利便性です。
電動タイプが主流で、室内からリモコンやスイッチ一つで簡単に開閉できます。
そのため、高齢者や身体の不自由な方でも負担なく使用できます。
また、タイマー機能付きのシャッターもあり、外出時や就寝時の自動開閉も可能です。
手動の雨戸と比べると圧倒的に使いやすく、毎日の操作が負担になりません。
強度がある
シャッターにはアルミ製が多く、アルミニウムの耐食性によって錆びにくく、長期間にわたって性能を維持することができます。
変色などの劣化は発生しますが、構造的な劣化は少ないため、適切なメンテナンスをおこなうことで10~15年ほど使用することが可能です。
また、台風や強風に対する耐久性も高く、メンテナンス頻度も少なくて済みます。
防犯性が高い
シャッターの防犯性能は、雨戸を上回る効果があります。
アルミニウムは特殊な加工によって高い強度があるため、こじ開けや切断を簡単におこなうことができません。
また、完全に閉じることで外部から視線を遮断でき、プライバシーの保護にも効果的です。
さらにロック機能付きのものも多く、高い防犯効果を発揮します。
雨戸とシャッターはどちらを選べば良い?
雨戸とシャッターのどちらが良いかは、住宅の立地条件や目的によって大きく左右されます。
一戸建て住宅で和風建築や自然素材を重視する場合は、自然な風合いで温かみがある雨戸が適しています。
特に、庭園や自然環境との調和を重視する住宅では、木製雨戸の自然な風合いが建物全体の美観を向上させます。
一方、都市部の住宅や集合住宅ではシャッターのほうが実用的です。
防犯性能が高く、操作の利便性があるため、都市部の住環境において適しているといえるでしょう。
また、高齢者には重い雨戸の開閉作業は負担が大きいため、安全性の観点からも電動シャッターが推奨されます。
まとめ
雨戸とシャッターは、それぞれ異なる特徴とメリットを持っています。
雨戸は自然素材の温かみがあり、シンプルで信頼性の高い機能を持っています。
一方、シャッターは現代の住環境に適した高い機能性と利便性を備えています。
どちらを選択するかは、住宅の立地条件や建築スタイル、目的や予算などを総合的に考慮して決めることが重要です。
使用条件に最も適した選択をおこない、快適で安全な住環境を実現しましょう。
当社の窓交換については「窓・シャッター交換」をご覧ください。
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