畳は日本の伝統的な床材として長い間使われており、その自然素材ならではの温かみや調湿効果、独特の香りは多くの人々に長く愛されています。
しかし、畳は天然素材であるがゆえに、適切なお手入れをおこなわないと劣化が早まってしまいます。
畳を長持ちさせて美しい状態を保つためには、正しい知識がとても重要です。
本記事では、畳でやってはいけないことや正しいお手入れ方法、また畳を長持ちさせるためのポイントについて解説します。
畳でやってはいけないこと
畳は天然素材でできているため湿気に弱く、傷つきやすいです。
そのため、やってはいけないことを理解して、畳を大切に扱うことが重要です。
畳でやってはいけないことは以下になります。
大量の水を使った掃除
畳で最もやってはいけないことの一つが、水拭きや大量の水を使った掃除です。
畳表に使われているい草は天然素材で水分を吸収しやすい性質があるため、大量な水分は畳の内部に浸透し、カビや腐敗の原因となってしまいます。
また、畳床が湿気を含むことで変形や劣化が発生し、畳全体の寿命を縮めてしまうのです。
汚れを拭き取るために雑巾を使う場合は、固く絞った雑巾で軽く拭く程度にします。
そして、拭いた後は十分に乾燥させることが重要です。
畳の目に逆らった掃除
畳には一定の方向に編み込まれた「目」があります。
この目に逆らって掃除機をかけたり雑巾で拭いたりしてしまうと、い草を傷つけて毛羽立ちや切れを引き起こし、畳の表面を荒らしてしまいます。
そのため、掃除をする際は必ず畳の目に沿って一定方向に動かすことが大切です。
化学洗剤や漂白剤の使用
掃除をする際に市販の化学洗剤や漂白剤を使ってしまうと、畳を変質させる恐れがあります。
特に塩素系漂白剤は、い草の色を変化させたり繊維を破壊したりする危険性があり、洗剤が畳に残ってしまうとアレルギーや健康被害の原因となる場合もあります。
そのため、汚れが気になる場合でも、化学洗剤の使用は避けて天然素材に優しい方法で掃除することが大切です。
長時間の天日干し
畳を清潔に保つためには天日干しは効果的ですが、い草は紫外線に弱いため長時間の天日干しは避けるべきです。
長時間の直射日光にさらされると色褪せや繊維の劣化が進み、急激な乾燥によって畳が反ったりひび割れたりする可能性もあります。
そのため、天日干しをおこなう場合は、午前中に4~5時間程度おこなうようにしましょう。
重い家具を長期間置く
畳の上に重い家具を長期間置くことで、その部分だけが圧迫され、へこみや変形が生じてしまいます。
一度へこんだり変形してしまったものは完全に元に戻すことが困難なので、畳の美観を損なう原因となってしまいます。
そのため、重い家具を置く場合は下に板やクッション材を敷くか、定期的に家具の位置を変えることが大切です。
正しい畳のお手入れ方法
畳は正しくお手入れすることで寿命を延ばすことができます。
正しい畳のお手入れ方法を把握して実践しましょう。
畳の目に沿って掃除する
前述した通り、畳の目に逆らってしまうとい草を傷つけてしまうため、畳の目に沿って掃除することが重要です。
また、お手入れする際は乾いた状態での掃除が基本で、掃除機やほうきを使います。
掃除機を使用する際は、強い吸引力だと畳を傷つけてしまう可能性があるため、畳の目に沿って弱い吸引力でゆっくりとかけることが重要です。
ほうきを使用する場合も、畳の目に沿って優しく掃くことを心がけましょう。
固く絞った雑巾で拭く
より丁寧な掃除をおこなう際は、固く絞った雑巾で掃除をおこないます。
掃除機でホコリや汚れを除去した後に、固く絞った雑巾で畳の目に沿って軽く拭きます。
雑巾は必ず清潔なものを使用して、汚れたらすぐに取り替えることが大切です。
また拭き掃除が終わった後は、窓を開けて十分に換気して畳を完全に乾燥させます。
換気をおこなう
畳は吸湿性が高いので、換気をして湿気を取り除くことが大切です。
とくに春は畳のメンテナンスに最適な季節で、冬の間に蓄積された湿気を取り除くため、天気の良い日に窓を開けて十分な換気をおこないましょう。
また、この時期に年に一度の本格的な掃除として、畳を上げて裏面も掃除することがおすすめです。
4~5時間の天日干し
春と秋は畳の天日干しに最適な季節なので、程よい日差しがある日を選んで午前中に4〜5時間程度の天日干しをおこないましょう。
この際、畳表を下にして裏面を日光に当てることで、畳床の湿気を効果的に取り除くことができます。
畳を長持ちさせるためには
畳を長持ちさせるためには、以下の点に注意しましょう。
適切な室内環境を保つ
畳を美しく保つためには、室内環境を保つことが大切です。
湿度は50〜60%、温度は20〜25℃を目安に維持しましょう。
この環境は畳にとって最適であるだけでなく、人間にとっても快適な住環境となります。
定期的に家具を移動する
同じ場所に重い家具を置き続けることでへこみが生じるため、それを防ぐためには季節の変わり目などに家具の配置を変えることがおすすめです。
そうすることで畳全体を均等に使用でき、特定部分の劣化を防ぐことができます。
定期メンテナンスをおこなう
畳の寿命を延ばすためには、専門業者による定期的なメンテナンスが欠かせません。
適切なメンテナンスによって畳が長持ちして、畳の交換時期を延長することも可能です。
当社の畳リフォームについては「畳張替え・障子・ふすま張替え」をご覧ください。
まとめ
畳は適切なお手入れをおこなうことで、その美しさと機能性を長期間保つことができる素晴らしい床材です。
水分や化学洗剤の使用を避けて、畳の目に沿った優しい掃除を心がけることが基本となります。
また、季節によって天日干しや湿気対策をおこない、室内環境を整えることでより長く美しい状態を保つことができます。
正しい知識と愛情を持って畳をお手入れし、快適で健康的な住環境を維持していきましょう。
*K*
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