フローリングは現代住宅の床材として最も普及している素材の一つです。
美しい木目と温かみのある質感で人気がありますが、時間の経過とともに様々な要因によって劣化してしまいます。
フローリングの劣化は美観の低下だけではなく、居住環境にも大きな影響を与えてしまいます。
本記事では、フローリング劣化の主な原因や劣化症状、放置した場合のトラブルについて詳しく解説します。
フローリングが劣化する原因
フローリングはさまざまなことが原因となって劣化します。
水分
フローリングが劣化する原因として、最も影響があるのが水分です。
木材は水分を吸収しやすい性質を持っており、この水分によって木材が膨張収縮を繰り返すことで、表面塗装の剥離や木材自体の変形が発生してしまいます。
とくにキッチンや洗面所などの水回りでは、水分が付着しやすくフローリング内部に水が浸透します。
また、結露による水分も深刻な問題となります。
冬は室内外の温度差によって結露が発生し、フローリング表面に水分が付着して、長時間放置することで木材内部に浸透してしまうのです。
とくに断熱性能が不十分な住宅では、この問題が顕著に現れます。
紫外線
紫外線もフローリング劣化の原因の一つで、表面塗装と木材自体に深刻な影響を与えます。
窓際のフローリングが他の部分よりも色あせや変色を起こしやすいのは、紫外線の影響によるものです。
とくに、明るい色合いの木材は紫外線により変色しやすく、美観を大きく損なってしまいます。
また、季節による日照角度の変化も、不均一な色あせや変色を引き起こします。
夏と冬では太陽の高さが異なるため、床面へ紫外線が当たるパターンが変化して、部分的な劣化が発生してしまうのです。
温度変化
木材は日中と夜間の温度差、季節による温度変化によって膨張収縮を繰り返しています。
この繰り返しによってフローリングは変化を起こし、木材同士の接合部分に隙間が生じ、表面塗装にひび割れが発生してしまいます。
暖房器具などの直接的な熱もフローリング劣化の要因となり、部分的な温度上昇が発生して、その部分のフローリングに反りや割れが生じることがあります。
急激な温度変化は特に危険で、エアコンや暖房開始時などに、フローリングに急激な変化が発生することで亀裂が発生します。
物理的な衝撃と摩耗
日常生活における物理的な衝撃も、フローリングが劣化する大きな原因です。
重い家具を移動したり、硬い物が落下したりなど、衝撃によってフローリング表面に傷や凹みが発生します。
また、継続的な摩耗も美観を損なう要因となります。
とくに使用が多い廊下や玄関周辺のフローリングは、表面塗装が摩耗して木材が露出することがあります。
フローリングの劣化症状
年数の経過とともに、フローリングには以下のような劣化症状が現れます。
色あせ・変色
最も一般的な症状は色あせと変色です。
紫外線の影響によってフローリングが全体的に薄くなったり、部分的に変色したりします。
この変化は徐々に進行するため、初期段階では気づきにくいことが多いです。
また、新品時の美しい光沢が失われて表面が白っぽく見えることもあり、これは表面塗装の劣化によって光の反射特性が変化することで発生します。
表面がザラザラする
表面の粗さもフローリングが劣化している証拠です。
表面がザラザラになると汚れが付着しやすくなり、清掃が困難になります。
また、滑らかだった表面が粗くなることで足触りが悪くなり、さらに進行すると表面が剥離し、木材が露出することもあります。
露出した木材は水分や汚れを吸収しやすく、シミや臭いの原因となってしまいます。
反り
劣化が進行すると水分の影響によって木材が膨張収縮を繰り返して、フローリングに反りが発生することがあります。
また、フローリングが反り上がることで、フローリングとフローリングとの間に段差が生じてしまいます。
この隙間も重要な症状で、見た目の問題だけでなく、埃やゴミの蓄積場所となって清掃が困難になってしまうのです。
さらに反りや段差によってつまずきやすくなり、高齢者や子供にとって危険な状態となるなど、安全性にも問題が発生してしまいます。
軋み
フローリングを歩いた時にギシギシときしむ音が発生するのは、構造的に劣化が進んでいる症状です。
これはフローリングの接合部分が緩んで、下地との固定が不十分になった際に発生します。
軽いきしみは湿度調整で改善する場合がありますが、広範囲で発生したり音が大きくなったりしている場合は、構造的な問題の可能性があります。
また、特定の場所を踏むと沈み込むような感覚がある場合は、下地材の劣化も疑われます。
フローリングの劣化を放置するとどうなる?
フローリングの劣化を放置するとさまざまな問題が起こり、初期段階では小さな傷や汚れから水分が浸透して反りや膨張が発生します。
そして、劣化が進むと構造にまで影響が出て、湿気による腐朽やシロアリの被害などによってフローリング全体の強度が著しく低下します。
また、反りや割れなどによってつまずいた際にケガをする危険もあり、安全性も大きく損なわれてしまいます。
さらに、損傷部分にホコリや汚れが溜まると、カビやダニの温床となってアレルギーの原因となるなど、健康面にも影響が出てしまうため注意が必要です。
早期にメンテナンスをおこなえば部分補修で済んでいたものも、劣化を放置してしまうことで全面張り替えや下地材まで交換が必要となる場合もあります。
その結果、高額な修繕費用が発生してしまうため、フローリングの劣化を見つけたら放置せずに補修をおこないましょう。
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まとめ
フローリングの劣化は水分・紫外線・温度変化・物理的衝撃など、さまざまなことが原因となって発生します。
劣化が進行すると美観の低下だけでなく、表面のざらつきや反りなどの発生によって機能性や安全性にも深刻な影響を与えてしまいます。
そのようなトラブルを防ぐためには適切な対策が不可欠で、日焼け防止のカーテンや傷防止のマットなどで予防的な対策をおこないましょう。
また同時にこまめな乾拭きなどの日常的なメンテナンスを組み合わせることで、フローリングの美しさと機能性を長期間維持することができます。
*K*
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