家を建てるときやリフォームを検討していると、「畳とフローリング、どっちがいいのか分からない」と悩む方は多いのではないでしょうか。
どちらも魅力的な特徴がありますが、選び方を間違えると快適さや使い勝手に不満を感じる結果になり、後悔してしまうケースもあります。
そこで本記事では、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく比較し、「畳とフローリングではどっちが自分に合うのか」を判断するためのヒントをお届けします。
失敗しない床選びの参考に、ぜひ最後までご覧ください。
畳のメリット
畳のメリットは以下の通りです。
断熱効果がある
畳は空気を多く含む構造であるため、優れた断熱効果があります。
特に、冬は床下からの冷気を遮断し、夏は外からの熱気を抑えてくれるので過ごしやすくなりやすいです。
また、クーラーや暖房の効率が良くなるため省エネにもつながります。
断熱性能を重視する人にとって畳はとても効果的な床材です。
調湿機能がある
畳は湿度を自然に調整する能力があります。
そのため湿気が多いときは吸収し、乾燥しているときは放出してくれます。
特に、梅雨時期は湿気が多く不快感を感じやすいですが、畳があると部屋はベタつかず快適に過ごしやすくなります。
い草の香りがする
い草に含まれるフィトンチッドという成分には、森林浴と同じような精神安定効果があるとされます。
たとえば、畳の部屋で昼寝をすると気持ちよく眠れたり、仕事の疲れを癒やしたりできたという場合もあります。
心地よい空間を演出したい人にはおすすめのポイントです。
クッション性がある
畳には適度なクッション性があります。
クッション性があると、畳の上で寝転んだり座ったりしても体に負担が少ないため、リラックス空間としても優秀です。
子どもや高齢者のいる家庭におすすめです。
畳のデメリット
畳のデメリットは以下の通りです。
頻繁なメンテナンスが大変
畳は時間が経つと劣化してくるので、定期的な表替えや裏返しが必要です。
例えば、3〜5年ごとにメンテナンスをしないと色あせや傷みが目立ってしまう場合があります。
そのため、忙しくて時間がない方にはデメリットに感じる場合があるでしょう。
換気と掃除が必要
畳は湿気を吸収しやすいため、換気と掃除をこまめにする必要があります。
換気や掃除を怠るとカビやダニの温床になる可能性が高いです。
換気の方法としては、毎日数時間窓を開けて空気を入れ替えたり、除湿機を使います。
掃除に関しては、畳の目に沿って掃除機をかけるのが基本です。
また、月に1回は乾いた雑巾で拭き掃除をすると表面の汚れを取り除けます。
清潔な状態を保つためには、こうした日常的な手入れが欠かせません。
重い家具が置けない
畳は柔らかい素材でできており圧力に弱いため、家具を置くと跡がついたり凹んだりします。
特にタンスやソファなど大型の家具を置いた場合、畳が劣化しやすくなります。
そのため、畳の上には家具は置かない方が良いです。
フローリングのメリット
フローリングのメリットは以下の通りです。
掃除が容易にできる
フローリングは掃除が容易にできます。
なぜなら表面が平らで硬いため、掃除機やモップでサッと汚れを落とせるからです。
飲み物をこぼしても、すぐに拭き取れるのでダイニングなどにおすすめです。
メンテナンスの頻度が少ない
フローリングは、畳に比べて張り替えなどのメンテナンスが少なくて済みます。
また、表面にキズがつきにくい加工が施されている製品なら、ワックスがけの頻度も抑えられます。
特にペットを飼っている家庭や子どもがいる家庭では、ひっかき傷や汚れがつきにくく、長くきれいな状態を保てるのでおすすめです。
耐久性がある
フローリングは摩擦や衝撃に強く、長期間使用しても傷みにくい素材です。
重い家具をしっかり支えられるので家具の配置の自由度が高く、畳とは異なり跡が残りにくくなります。
模様替えを頻繁におこなう人や、大型の家具・家電を設置するリビングやダイニングに特におすすめです。
デザインが豊富
木目やカラー、素材のバリエーションが豊富なため、インテリアに合わせやすいのも魅力です。
たとえばナチュラル系、北欧系、モダンスタイルなど、部屋の雰囲気に合わせて選べる自由度が高いです。
特に洋室との相性も良く、モダンな空間を作るのに適しています。
当社の床張り替えリフォームについては「床張り替え」をご覧ください。
フローリングのデメリット
フローリングのデメリットは以下の通りです。
クッション性がない
フローリングはクッション性がないため、転倒したときの衝撃が大きくなります。
たとえば、小さな子どもがよちよち歩きで転んだ際に頭を打つと、畳よりもケガのリスクが高くなります。
特に子育て世帯や高齢者のいる家庭では、ラグを敷くなどの対策が必要です。
冷えやすい
フローリングは床が冷たく感じやすく、暖房効率も下がりやすいです。
特に冬場の朝や夜は素足で歩くと「ひやっ」とする感覚が強く、体が冷えてしまいます。
対策としてはスリッパを履いたり、床暖房や断熱マットを導入したりなどの検討が望ましいです。
フローリングから畳にしたい場合は置き畳がおすすめ
和の雰囲気を手軽に取り入れたい場合、置き畳は有効な選択肢です。
置き畳とは
置き畳とは、フローリングの上に敷くだけで使用できる畳です。
工事不要で必要な枚数だけ簡単に設置できます。
またデザインやサイズ、素材のバリエーションが豊富で、部屋の雰囲気や使用目的に合わせて選べるのが特徴です。
たとえば子ども部屋の一角に敷けば、安全な遊びスペースになりますし、読書スペースや昼寝場所としても使えます。
和の空間を気軽に取り入れたくて、リフォームに大がかりな工事をかけたくない方におすすめです。
置き畳の注意点
置き畳は滑り止め加工されていないとズレやすいです。
ズレたまま使用するとつまずきの原因になったり、見た目も悪くなったりしてしまいます。
また、置き畳同士のつなぎ目にはゴミやホコリが入りやすく、掃除の手間が増える場合もあります。
特にペットの毛や砂埃などがたまりやすく、放置するとアレルギーや臭いの原因になりやすいです。
そのため、定期的な位置の変更や滑り止めシートの使用、つなぎ目のこまめな掃除を心がけましょう。
畳からフローリングにしたい場合はフローリングマットがおすすめ
和室を洋室風にアレンジしたい場合、フローリングマットが便利です。
フローリングマットとは
畳の上に敷くだけでフローリング風の見た目になるシートです。
接着剤や釘を使わずに設置でき、原状回復がしやすいのが特徴です。
またデザインや色、素材のバリエーションが豊富で、ナチュラルな木目調からシックなダークカラーまで好みに合わせて選べます。
たとえば、賃貸住宅で和室を洋室風に変えたいときや、頻繁に部屋の雰囲気を変えたいときに役立ちます。
フローリングマットの注意点
フローリングマットを畳の上に敷くと空気の流れが遮られ、湿気が逃げにくくなります。
湿気がこもるとカビが発生する恐れがあるため、通気性の良い素材を選ぶのが大切です。
また、フローリングマットはあくまでフローリング風の見た目をしているだけなので、質感が安っぽく感じる場合があります。
そのため、インテリアにこだわる方は質感や仕上がりを事前に確認しておくとよいでしょう。
まとめ
畳とフローリングにはそれぞれ明確なメリットとデメリットがあります。
畳は断熱性や調湿性に優れ、い草の香りやクッション性があるので、心地よさを重視する方や子どもや高齢者がいる家庭に最適です。
一方、フローリングは掃除がしやすくデザインも豊富で耐久性も高いため、洋室中心の暮らしや家具の自由な配置を求める人に向いています。
どちらを選ぶかは、暮らし方や空間の使い方によって決めるとよいでしょう。
*K*
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