部屋の印象を大きく左右するクロスですが、素材や機能、デザインなどによってさまざまな種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
もし、それらの特性を理解せずに選んでしまうと、使い始めてから違和感や不満を抱えてしまう場合も少なくありません。
そこで本記事では、代表的なクロス6種類のメリットやデメリットとあわせて、どんな人や空間に向いているかをわかりやすく解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
クロス種類
壁紙(クロス)には素材やデザイン、機能性によってさまざまな種類があります。
以下では、代表的なクロス6種類の特徴を紹介します。
紙クロス
紙クロスは、植物繊維や洋紙を主な原料として作られた壁紙で、表面にはエンボス加工などの仕上げが施されているのが一般的です。
自然素材なので通気性が良く、部屋の湿度調整に役立ちます。
紙特有の質感があり、環境にやさしい点が魅力で、和室や自然派のインテリアに人気があります。
しかし水や衝撃に弱く破れやすいため、子ども部屋やキッチンには不向きです。
扱いにはやや注意が必要ですが、自然素材の風合いを楽しみたい方におすすめの壁紙です。
布クロス
布クロスは、綿や麻といった天然繊維のほか、ポリエステルなどの合成繊維を素材として作られる壁紙です。
織物ならではの風合いや立体感があり、高級感と重厚感のある空間づくりに適しているので、応接室や寝室など落ち着いた雰囲気を演出したい場所におすすめです。
ただし、素材の性質上、汚れが付きやすく掃除が難しいというデメリットがあります。
また、施工には手間がかかるため費用も比較的高くなりやすいです。
見た目の質感を重視したい方には向いていますが、メンテナンス性も踏まえて慎重に選ぶ必要があります。
ビニールクロス
ビニールクロスはポリ塩化ビニルを素材とした最も一般的な壁紙で、耐久性や防水性に優れています。
リビング、キッチン、トイレなど幅広い空間に使える万能な壁紙で、価格も手頃なうえにカタログの種類も豊富です。
ただし、製造過程で使われる可塑剤や接着剤にホルムアルデヒドなどの有害物質が含まれている場合があり、体質によってはシックハウス症候群やアレルギー症状を引き起こすリスクがあります。
コストパフォーマンスを重視したい方、掃除や手入れのしやすさを重視する方に向いています。
オレフィンクロス
オレフィンクロスは合成樹脂を使用した壁紙で、燃やしても有害物質が出にくいため、環境に配慮した素材として注目されています。
子ども部屋や公共施設など安全性を重視したい場所に適しており、ビニールクロスよりも高機能です。
ただし、種類が少なく価格もやや高めで、手に入りにくい場合があるのがデメリットとしてあります。
小さな子どもがいる家庭や、アレルギーや健康面に配慮したい方におすすめです。
木質系クロス
木質系クロスは木の繊維を使って作られた壁紙で、天然素材ならではの温かみを感じられます。
ログハウス風の部屋や、自然素材を活かしたリフォームに最適で、ナチュラルで落ち着いた雰囲気を好む方におすすめです。
一方で天然素材を使用している分、価格が高くなる傾向があり、コスト面では注意が必要です。
自然素材にこだわりたい方や、温もりのあるインテリアを演出したい方に向いています。
無機質クロス
無機質クロスは、ガラス繊維などの自然原料を使って作られた壁紙です。
耐火性・防カビ性・耐久性に優れているのが特長で、病院や研究室など、清潔さと安全性が求められる場所でよく使用されています。
一方で、施工には専門的な知識と技術が必要とされており、知識や経験の少ない業者が施工すると景観が崩れたり、本来の機能性が発揮されにくくなる恐れがあります。
機能性を最重視したい方や、長期間きれいな状態を保ちたい場所におすすめです。
当社のクロス張り替えについては「クロス張替え」をご覧ください。
クロス選びのポイント
クロスは種類が豊富なため、選ぶ際に迷う方も多いでしょう。
後悔しないための選び方のポイントを紹介します。
大きめのサンプルで確認する
クロスは、小さなサンプルと実際の仕上がりで印象が異なります。
小さいと質感や色味がわかりにくいため、失敗する原因になります。
カタログで見たときは良くても、実際に施工したら「思っていたのと違った」という声が多いです。
なるべくA4サイズ以上のサンプルで確認するとよいでしょう。
使う色は3色までにする
色数を絞ると空間に統一感が生まれます。
多すぎるとごちゃごちゃした印象になりやすく、落ち着かない部屋になりやすいです。
コツとしてはベースカラー、メインカラー、アクセントカラーの3色で構成するとバランスが良くなります。
また家具や照明とも調和させると、空間全体のまとまりが良くなります。
周りの雰囲気に合わせる
クロスのデザインは部屋の雰囲気と調和させるのが大切です。
床材や天井、カーテンなどとちぐはぐになると統一感がなくなります。
北欧風の家具が多いなら、柔らかい色合いやナチュラルな素材のクロスが似合います。
カタログで全体のコーディネート例を参考にすると選びやすいです。
賃貸の人がクロスを選ぶ場合
賃貸物件にお住まいの方でも、クロスの模様替えを楽しみたいという方は多いでしょう。
とはいえ、賃貸では原状回復が求められるため、壁を傷つけずにはがせるタイプのリメイクシートやウォールステッカーを選ぶのが基本です。
こうしたアイテムは、ネット通販で手軽に購入できます。
たとえば、大手オンラインショップでは、さまざまなデザインやサイズのはがせる壁紙が豊富に取りそろえられています。
また、ホームセンターやインテリアショップの店頭でも取り扱いがあり、実物を確認しながら選べるのが魅力です。
賃貸向けの壁紙は粘着力が弱めで簡単に剥がせる仕様になっているため、壁を傷つける心配が少なく簡単に施工できます。
費用を抑えつつ、自分らしい空間づくりが楽しめる点も大きなメリットです。
賃貸でも無理なく楽しめるクロス選びを心がけましょう。
まとめ
クロスの種類は実にさまざまですが、それぞれの特徴やメリット・デメリットを知っておくと後悔のない選択ができます。
素材や機能性、デザインだけでなく、自分のライフスタイルや住まいの用途に合ったクロスを選ぶようにしましょう。
またクロスは貼って終わりではなく、日々の使い方次第で寿命が大きく変わります。
クロスを長く美しく保つには、湿気対策としてこまめな換気をおこない、紫外線による劣化を防ぐためにUVカットカーテンを使うのがおすすめです。
また、壁を傷つけないように家具に緩衝材をつけるなどの工夫も効果的です。
毎日を過ごす空間だからこそ、クロス選びや取り扱いにもこだわって心地よい暮らしを手に入れましょう。
*K*
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