フローリングは、住宅の快適性と美観を支える重要な要素です。
しかし、時間の経過とともに避けられない「経年劣化」の影響を受けます。
住環境を美しく保つには、この劣化について正しい知識を持ち、適切に対応することが大切です。
本記事では、フローリングの種類や経年劣化のメカニズム、およびメンテナンス方法を詳しく解説します。
フローリングの種類と特徴
フローリングには「無垢フローリング」と「複合フローリング」の2種類があり、その特徴と魅力について紹介します。
無垢フローリングの魅力
無垢フローリングは、天然木材をそのまま使った単層構造の床材です。
木の質感や温かみが特徴で、湿度の調整効果が高く、日本の気候に適しています。
また、樹種によって風合いや性能が異なるため、家のデザインに合う素材を選べるのも魅力です。
たとえば、耐久性に優れたナラ材やブナ材は、傷や反りを抑える点では人気があります。
ただし、湿気や乾燥の影響で膨張・収縮しやすいという特性があります。
そのため、施工時には十分な対策が求められます。
複合フローリングの利便性
一般的に多くの住宅で利用されている複合フローリングは、合板を基材とし、その上に天然木や人工素材の薄板を貼り付けた構造です。
そのため、湿度変化に強く、反りや割れが発生しにくいのが利点です。
さらに、比較的低コストで、多機能な製品が多く販売されています。
防音性のあるフローリングはマンションに、耐水性タイプはキッチンに最適です。
また、最近ではペットや子どもに配慮した耐傷加工が施された製品も人気を集めています。
フローリングが経年劣化する原因
フローリングの場合、日常生活での使用や環境要因によって徐々に経年劣化が進みます。
この劣化は避けられないものであり、代表的な経年劣化の要因を挙げます。
紫外線による色褪せ
フローリングは紫外線にさらされることで、表面が変色します。
特に、日当たりの良い窓際では顕著で、直射日光が続くと天然木材では色の濃淡が変わることが多く、フローリングの色褪せが部屋全体の印象を損ねる可能性があります。
湿度と温度変化による膨張や収縮
フローリングが木材を基にしている場合、湿度と温度の影響を受けやすく、夏場の湿気が多い時期には膨張し冬場の乾燥時期には収縮します。
この現象が繰り返されることで、フローリングが反ったり隙間が広がったりする場合があります。
キズや凹み
椅子などの動く家具やペットの爪、落下物などの物理的な接触によって、フローリングの表面が傷つくことがあります。
使用頻度の高い場所では、細かな傷が積み重なることで全体的に劣化が進みます。
経年劣化が与えるフローリングへの影響
一般的なフローリングの耐用年数は10年以上と言われていますが、経年劣化による影響は避けられません。
経年劣化が進むと、フローリングの見た目や機能性に以下のような影響が生じます。
見た目の変化
当然ながら色褪せや表面の剥がれ、キズの蓄積が美観を損ね、複数の部屋で同じ素材を使用している場合、一部が劣化することで家全体の統一感が失われます。
日が当たると、ふとした時気になることがあります。
機能性の低下
湿度変化による膨張・収縮でフローリング材の接合部分が損傷し、歩行時に音が鳴り、不快感を覚えるケースもあります。
気をつけなければいけないのが、施工時に隙間ができる床鳴りの場合もあるため、日々の生活の中で音が鳴る場所を歩くたびに気になることがあります。
交換や修理のコスト負担
経年劣化が放置されると部分補修では対応しきれなくなり、最終的には床材全体の交換が必要になる場合もあります。
そのため、交換や修理を避けるためにはメンテナンスが欠かせません。
フローリングを長持ちさせるためのメンテナンス方法
フローリングの美しさを維持し寿命を延ばすには、適切なケアと定期的なメンテナンスが必要です。
日々の小さな積み重ねが、フローリングを良好な状態に保つカギとなります。
注意点を以下にまとめます。
掃除機とモップの使用
表面に傷をつけないよう、柔らかいモップやフローリング対応の掃除機を使用することが推奨されます。
なるべく硬いブラシやローラー付きの掃除機は避けるようにしましょう。
乾拭きの徹底
水分が残るとカビや変色の原因になります。
拭き掃除の際、汚れを水拭きした後は必ず乾拭きで仕上げてください。
専用清掃用品の使用
フローリング用に作られた清掃用品を使うと、コーティングを傷めず安全に掃除ができます。
また、埃や小さなゴミについては乾いたシートで拭くことで、汚れを広げずに掃除することができます。
フローリングの小さなキズや凹みの補修方法
表面にできた小さなキズや凹みは、早めに補修することで目立ちにくくなります。
専用補修材の使用
ホームセンターで販売されているフローリング専用の補修材を利用すると、キズの修復が簡単におこなえます。
色味や種類をフローリングに合うものから選ぶのがポイントです。
クレヨン型補修材
小さなキズにはクレヨンタイプの補修材が便利です。
木材の色と調和するものを選び、塗り込んだ後に軽く磨くと目立ちにくくなります。
専門業者への依頼
自力でできる補修についてはあくまでも傷や凹みが浅い時です。
住んでいる家に長く住むことを考えたときは、費用がかかっても専門業者へ相談しましょう。
フローリングの定期的な点検と専門家によるメンテナンス
年に1回を目安に、フローリング全体を点検する習慣を持つとよいでしょう。
目視や触感での確認をするだけでも、早期の対処が可能です。
また、次のような状況では専門業者に依頼することをおすすめします。
①表面の塗装が剥がれている場合
②湿気による基材の変形が見られる場合
③目立つキズや劣化によって、美観が著しく損なわれている場合
また、ワックス掛けをしたくなることがあるかと思いますが、最近のフローリングはワックス不要のフローリングが主流となっており、詳しいことは専門業者へ確認すると良いでしょう。
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まとめ
フローリングは、美しい住環境を支える大切な要素です。
適切な日常ケアと計画的なメンテナンスをおこなうことで、その寿命を大幅に延ばすことができます。
この記事で紹介した方法を取り入れて、大切な住まいのフローリングを長く美しく保ちましょう。
*K*
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